国立研究開発法人科学技術振興機構から研究倫理教育教材「THE LAB」日本語版の案内がありました。
この教材については、サイエンスポータルに掲載された記事がよくまとめられています。
研究倫理映像教材「THE LAB」の概要とURLは次のとおりです。
内 容 :
視聴者は大学の研究室で行われた研究不正に関して、さまざまな苦悩に直面する4人(研究代表者、ポスドク研究員、大学院生、大学の研究公正責任者)の立場で行動を選択し、その結果を知ることができるバーチャル体験型の学習シミュレーションです。
たとえば大学院生(キム)の場合、大学の同じ生理学研究室の有望なポスドク(グレッグ)がキムの過去の研究データを都合の良いように改ざんして論文を発表してしまいます。キムは、論文が公開された後、変だと気づき、誰かに相談したり、どのように告発すべきかなどを考えます。
そこで視聴者は、どの段階でどう行動すればどのような結果になるか、幾通りものシチュエーションを考えることとなります。 他の3名に関しても同様に、視聴者はさまざまな場面で「責任ある研究活動(RCR)」に関する判断を行い、その結果によって異なる顛末を疑似体験でき、倫理的な判断能力や問題解決能力を身につけることができます。
1人の立場を視聴する場合で、約1時間かかりますが、より効果的に学習するためには個人で視聴するだけでなく、研究機関においてファシリテーターを配すなど、グループで視聴し内容について議論を深める必要があります。具体的な学習方法については、JSTが開催する説明会でお伝えしていきます。
■「THE LAB」
実際に大学院生のキムの視点でやってみたのですが、しっかり作り込まれたストーリー展開で、主人公のキムが置かれた状況もリアリティのある描写で驚きました。
倫理的な判断をすることの難しさ、自らの判断により生じる結果の重大さを考えさせられる内容となっています。
平成27年7月10日には、研究倫理教育の映像教材「THE LAB」の活用方法説明会が開催されるとのことです。